あなたの職場に「HSPではないか」と思われる人がいますか?
「ちょっと注意しただけで、ナイーブで傷ついてしまう」
「ほとんどの人が気づかない音、光が気になるようだ」
「一人になりたがる」
「でも自分は、HSP気質ではないから、感覚がわからない。
いったいどうやって接したらいいんだろう。
HSPの心理ってどうなっているの?」
こんな風に思われるかもしれません。
この記事では、HSP(Highly Sensitive Person)の心理とはどういうものなのか理解し、HSPに対する周りの人の接し方について書いていきます。
目次
HSPの心理とは 基礎理解

きっとあなたは職場にHSPの人がいて、なぜそう感じてしまうのか、自分ではなかなか理解できず苦しんでいるかもしれません。
いったいHSPの人たちはどんな心理なのでしょうか?
そのためにはまず、HSPとはどういうことか、
またHSPの特徴とはどういうものがあるか、知ると助けになるかもしれません。
もう、大体のことは分かっているという方は次のところまで読み飛ばしてくださいね。
「HSPとは」」ということについてはこちらの記事をご覧下さい。
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「HSPの特徴」については、こちらの記事にまとめています。
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上記の記事に、HSPについてまとめていますが、時間がない方のために簡単に説明しますと、
HSPとは(Highly Sensitive Person)の頭文字をとったもので
「非常に敏感で繊細な人」。
あるいは 「感受性が豊かで敏感な気質もった人」ということです。
特徴としては、DOESといわれる4つの特性があります。
「Depth of processing」 深く考えたり、処理する
「Overstimulation」 過剰に刺激を受けやすい
「Empathy and emotional responsiveness」感情の反応、共感力が高い
「Sensitivity to subtleties」ささいな刺激を察知しやすい
こうした特性は、病気や発達障害とは別で、その人の個性、気質と捉えられています。
また、後天的なものではなく、生まれつきのもので、「繊細に生まれついた」特性であるということです。
HSPの心理とは その特性がどのように作用するのか

HSPの心理 ささいな刺激を察知しやすい
HSPの感性は、繊細さがベースとなっています。
その繊細さから、他の人が気づかないような、ありとあらゆる情報まで瞬時に感じ取ります。
それはまるで、非常に感度の高いアンテナのようです。
ですから、気がつく情報量もとても多いのです。
その気がつく分野は、同じHSPによっても強度が異なりますが、五感の感性も高いため、他の人が気にならないようなかすかな音、光、匂いなどの情報もキャッチします。
非・HSPの人からすると、「そんなこと気にしないほうがいいのでは」と思うかもしれません。
しかし、それは「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる  「繊細さん」の本(武田友紀著)によると、HSPにとって暑さ、寒さがある季節の中で
「寒い冬は感じるな。暑い夏だけを感じろ」と言われているようなものなのです。
暑さ、寒さどちらか一方だけ感じないようコントロールすることができないように、HSPも都合の良い情報もそうでないものも無意識のうちにキャッチしてしまうのです。
ですから、そうした環境の中でずっと気になりながら、作業することはHSPにとって耐え難いことであり、本来の業務に集中できなくなってしまうこともあるのです。
HSPは「ほとんどの人が気づかない音、光が気になるようだ」という疑問に対しては、HSPにとってはこうした背景があるからです。
HSPの繊細さについてはこちらの記事をご覧ください。
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HSPの気にしすぎてしまう特性についてはこちらの記事をご覧ください。
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HSPの心理 深く考え処理する 過剰に刺激を受けやすい
HSPは、その繊細さから感受性が豊かです。
そのため、他の人なら聞き流すような、何気ない一言も敏感に察知します。
しかも、言葉だけでなく、その時の相手の表情や仕草といった情報もキャッチします。
「深く考える」という特性から、得た情報を心の深くまで達し、じっくりと処理します。
「あの人が言ったのは、本当はこういう意味だったんじゃないか」など、思考をめぐらします。
しかし、他の人は、そこまで深くは思い巡らさないため、あの一言がどうしてそこまで発展してしまうのか理解できません。
加えて、HSPは人口の5人に1人という少数派です。
そのため、自分の感覚が大半の人から、理解されず、受け入れられないため「自分がおかしいんじゃないか」と思うようになります。
そうなると、だんだん自分に自信がなくなり、自尊心がなくなっていきます。
自己評価が低いため、落ち込みやすく、他の人から少し責められただけでも「否定された」と感じ傷ついてしまいます。
HSPは「ちょっと注意しただけで、ナイーブで傷ついてしまう」と思われたなら、HSPにはこうした背景があることで、納得できるかもしれませんね。
HSPの感受性についてはこちらの記事をご覧ください。
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HSPの傷つきやすさについてはこちらの記事をご覧ください。
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HSPの心理 感情の反応、共感力が強い
HSPは、繊細さから他の人の感情に敏感です。
共感力が高く、他の人との心の境界線が薄いため、職場などで、他の人が叱られているのを見ると、自分のことのように感じ、非常に心を痛めます。
大勢いる職場では、それだけキャッチする情報量が多くなります。
そうした、HSPにとって情報過多の中にいると、心の受容量を通り越し、キャパシティオーバーとなります。
その情報量を処理するため、心と頭がいっぱいになり疲れ果ててしまうのです。
そうなると、人と接する心のゆとりがなくなります。
一人になって、休憩したいと思うのです。
HSPはみんなといるより「一人になりたがる」と感じたなら、こうした背景があることを知ると、そうだったのかと思われるかもしれませんね。
HSPの心理 まわりはどう接したらいいのか

今まで考えてきた点として、HSPの心理というのは、目に見えるものではなく、その人の頭や心のなかで起きていることですから、周りはなかなか理解できないですよね。
でも、あなたがHSPのことを気にかけて、心理を知ろうとしてくれていることは、HSPにとってうれしいことだと思います。
あるいは、迷惑かけてしまっているのかな?と恐縮するかもしれません。
HSPは、気質であり、特性です。
ですから基本、普通の人と変わりません。
でも、他の人より、多くの情報を受信しているため、心のなかで葛藤していることも事実です。
ですから「ほとんどの人が気づかない音、光が気になるようだ」と思ったときは
「気にし過ぎだよ。そんな事言うのは君ぐらいだよ。他の人はみんな気にしてないよ」
などと言う代わりに、
「そうなんだね。わかった。じゃあ、光が入りにくい席が開いてるからあそこならいいかもね」。
など理解されると、ホッとし、業務に打ち込めるようになるかもしれません。
また、HSPに注意するときも、「そういえば、この人はHSPの気質だったな」と心のなかで思い出し、言い方をソフトにするなら本人も受け入れやすいかもしれません。
みんなといるより「一人になりたがるなぁ」と思うなら、
「なんて協調性がないんだ」と思う代わりに
「よくわからないけど、きっとなにかのことですごく疲れたんだろう。今、エネルギー充電中なんだな」
と思ってくださるとHSPにとって、安心できエネルギーを充電し、またがんばれるかもしれません。
HSPの心理 まとめ

HSPの心理のベースになっているのは、繊細さであること。
ささいな刺激を察知しやすいため、光や音など五感でかんじるものにも反応しやすいこと。
感受性が豊かで、大半の人から理解されづらかったり、自己評価も低くなりがちなため、ナイーブで傷つきやすいこと。
共感力が高いため、人の気持ちも察知しやすく、疲れてしまうため、一人になりたがる時があること。
こうしたこと事がわかると、HSPの挙動に対してなぜ?と思い、理解に苦しむことが軽減するかもしれません。
先述したように、こうしたことはHSPの心と頭の中で生じています。
目に見えるものではないため、まわりから誤解されやすいことも事実です。
繊細だからこそ、質の高い仕事ができたり、他の人が気づかないミスなど、鋭く見抜いたり、仕事で貢献している良い点も多いことと思います。
良い点を評価してくださるなら、HSPも自信が回復し、さらに良い仕事ができるようになるかもしれませんね。
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