「ストレス社会」
よく聞き慣れてしまった言葉です。
では社会がもたらす精神的ストレスとは何でしょうか?
この記事では精神的ストレスとは何か、それがもたらす心の病のついても解説していきます。
目次
精神的ストレスとは?

過度な期待、過剰なプレッシャーや緊張が長期間続く状態にいること、また不合理だと思われる要求に対して対応能力を超えるような状況のときに経験する、情動的・生理的な反応といえます。
精神的ストレスが引き起こす心の病
いくつかありますが、その中でも「うつ病」「不安障害・パニック障害」「適応障害」を取り上げます。
精神的ストレス うつ病

人はストレスや葛藤を感じると防衛反応として交感神経が高まり、副交感神経が抑制されます。
ストレスが長く続くと、ある時を境に穏やかな環境の中でも交感神経が高まり続けてしまう「過覚醒」という状態になります。
過覚醒が続くと、不眠になったり、感覚が鋭敏になるため、痛みを感じやすくなり、疲労感、上司の評価や表情、自分の体調の悪さなどに非常に敏感になっていきます。
自律神経の調整がうまくいかなくなり、気分がひどく落ち込む、疲労感、無気力、焦燥感、マイナス思考といった「うつ状態」が生じます。
こうした状態が2週間以上続くことを「うつ病」といいます。
こうしたプロセスを考えると、うつ病は精神的ストレス、特に慢性的に続く精神的ストレスの要因が非常に大きく、例外なく誰にでも起こり得ることだということが分かります。
精神的ストレス 不安障害・パニック障害
以前「不安神経症」と呼ばれていたものが全般性不安障害、パニック障害です。
過度のストレスや疲れなどをきっかけとして、感情のバランスが崩れてしまい、現実とは不釣り合いな不安や恐怖が過剰に出現し、継続して付きまとう病気です。
誰でも日常生活で心配事や不安を抱えています。
しかし、はっきりとした理由もないのに漠然とした不安がいつまでも続き、日常生活に支障をきたしてしまいます。
頭痛、ふらつき、めまいといった身体症状も伴います。
突然、激しい不安に襲われ、パニック発作(動悸、頻脈、胸痛、吐き気、発汗、めまい、呼吸困難など)を引き起こし、今にも死ぬのではないかという恐怖を感じます。
しかし、発作は数分~数十分続いて治まります。
頻度は軽い場合でも週に1度、重い場合は週に3~4回繰り返します。
一生涯で100人あたり2、3人かかると報告されている病気です。
精神的ストレス 適応障害

適応障害は、強いストレスによって、情緒面や行動面に症状が現れ日常生活を送ることが著しく困難になる状態のことです。
正常の範囲を超えた憂うつ、不安感、神経質、焦燥感、意欲低下、不眠、怒り、緊張といった心の症状や攻撃的な行動、問題行動に現れることがあります。
症状は、ストレス原因となるものが生じた時から比較的短期間に出現し、ストレスが消失した後6ヶ月以内に改善するとされています。
しかし、ストレスの原因が持続する場合には、適応障害も引き続き持続します。
ストレスが慢性的になり症状が長引くと、うつ病や不安症につながる場合もありますので要注意です。
ストレスの原因を取り除いたり、カウンセリングやストレスに対して本人の適応力を高める事により緩和していく方法がとられますが、強い症状が出る時には医療機関を受診することをお勧めします。
精神的ストレス まとめ
精神的ストレスがいかに人々を苦しめているか感じるのではないでしょうか?
しかし、現代社会においてストレスは大量に生み出されており、むしろそれをなくすことはできません。
レオンチャイトーという著名な健康問題のジャーナリストは
「人生にストレスは付き物である。本当に注意を向けなければならないのは,ストレスにどう反応するかということであって,ストレスをなくそうと努力することではない」
と述べました。
ストレスに対し、うまく体をかわしたり避けたりしつつも、自分あるいは周りの危険な兆候に早めに気付き対処していくことが鍵かもしれませんね。
英語版ですが興味のある方はどうぞ。
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