「大勢の人と長い時間一緒に居続けるとくたくたになる」
「人が嫌いな訳ではない。でも、他の人の言動をあとで、あれこれ考えてしまう」
この記事は、そんな方へ向けて書いています。
HSP(Highly Sensitive Person)で人付き合いの点で苦しんでいる人が大勢います。
人付き合いで心が消耗しているとき、どんなふうに考えたらいいか書いていきますね。
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HSPが人付き合いで疲れる理由

HSPは直感力にも優れていますから、他の人の何気ない一言や仕草、その場の空気感を敏感に察知します。
その後、深く考えるという特性から、察知した情報をもとに「本当はこういうことを言いたかったのではないか」など思い巡らします。
思い巡らした内容が、前向きな結果であればよいのですが、自分を苦しめるネガティブな内容になってしまうことが多いのです。
なぜなら、HSPは「自分の感覚が大半の人に理解されづらい」という背景から、自己肯定感が低い傾向があります。
自己肯定感が低い、いわば自尊心が低いことがベースで、他の人の言動を察知し、処理したあと、出てくる答えとして、
「やっぱり、あの人は私のことよく思っていないのではないか」
「怒らせてしまったのは私のせいだったかもしれない」
など、考えるようになってしまいます。
そこからさらに「みんなとうまく行かない自分が悪いのではないだろうか」
「自分はトラブルメーカーなのか?」
など更に自分を追い込んでしまいます。
「もう人を傷つけたくないし、自分も傷つきたくない」と思うようになり、
その結果、人付き合いをすると心がすり減っていくような感じがして、消耗し疲れてしまうのです。
HSPが人付き合いで心が消耗しない方法はあるのか

HSPはよく気づくという特性があります。
このことは 「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる  「繊細さん」の本 (武田友紀著)のなかでこのような例えがありました。
繊細さんにとって「誰かの機嫌が悪いと気づく」のは、たとえば、「机にあるコップが見える」のと同じくらい自然のことです。
「気にしなくていいのに」というのは「コップなんて視界に入れなきゃいいのに、なんで見ちゃうの?」
と言われているのと同じ感覚です。
明らかに見えているものを「見なくていい 」と言われても、どうやったら「コップだけを見ずにすむ」のかわかりません。
繊細さんが置かれているのは、「私だって気にしたいわけじゃない。でも、気づきたくなくても視界に入ってくるし、聞きたくないと思っても自然と聞こえてきてしまう」
という状況なのです。
とてもわかりやすい例えだと思いませんか?
HSPにとって、他の人の言動から取れる情報は、まるで 机にコップがあるのが事実なのに、他の人から「なんで見るの?」と言われているのと同じ感覚なのです。
ですから、「気づかないようにする、見ないようにする」ということではないですよね。
筆者が個人的に思うことは、「気づいたあとの思考」が問題なのではないかと思います。
HSPが人付き合いから得た情報をどう処理するか

1,頭を整理してみる
HSPは、深く物事を考えるという特性があります。
ですから、「やはり、あの人機嫌が悪いのは私のせいだったのではないか」と結論を出す前に、ちょっと客観的な自分を呼び起こしてみるのはどうでしょうか?
「本当にそうなのか?」
「自分は自尊心が低いことがベースで、相手が機嫌が悪いのは自分のせいだという結論になっていないか?」
「自分にはネガティブな印象に思えたけど、それは事実だろうか」
と自問してみることも大切だと思います。
意外にハッとさせられることがあります。
自分の思い込みの場合もあるのです。
2,相手に確かめてみる
自分に客観的に見ようとしても、どうしても、気持ちが晴れない場合はどうすればいいでしょうか?
また、「いや、自分の思い込みなんかじゃない。絶対、あの視線から自分に対して、悪感情を持っている」と思うときもあるかもしれませんね。
そういうときは、相手に確かめてみることもできます。
確かめ方も、HSPには「人の感情を気遣う優しい特性」がありますので、「話が遠回りすぎて、相手に自分の確かめたい意図が伝わらない」ということがないように気をつけなければなりません。
事前によく話す内容を、自分の中で吟味したうえで、相手に近づくことができます。
3,環境を変える
「確かめることなんてとてもできない。でも頭から離れなくて困っているんだ」という場合はどうしたらいいでしょうか。
可能であれば、物理的に環境を変えることができます。
HSPは病気ではなく気質ですが、心に負担がかかりすぎると、HSPの気質がきっかけでうつ病など引き起こしやすいことも事実です。
うつ病などの疾患になると回復まで時間もかかることになりますし、さらに苦しい状況が続くことが考えられます。
そうした状況を回避するためにも、物理的に環境を変えることも一つの手かもしれませんね。
対人関係が原因で体調が悪くなったり、精神的に参ってしまうなら、事が深刻にならないうちに是非医療機関に相談されることをおすすめします。
HSPが抱える人付き合いででの考え方

「ヤマアラシのジレンマ」って知っていますか?
ある冬の寒い日、たくさんのヤマアラシたちが暖を求めて群がりました。
しかし、互いのトゲによって刺されるので、離れようとします。
再び寒さが襲うためまた、お互いにくっついて暖を取ろうとします。
でも、やはりお互いのトゲが刺さるため離れなければなりません。
離れてはくっつき、離れてはくっつきと何度も繰り返すうちに、お互いのちょうどよい距離を見つける事ができました
というショーペンハウアーというドイツの哲学者の寓話に由来する話です。
人との心理的距離感について、表現しています。
HSPは、他の人との心的境界線が薄いとされています。
そのため、他の人の気分や感情に左右されやすく、振り回されてしまうことがよくあるのです。
「人は人、自分は自分」という境界線を意識すること、そして、他の人との適度な心理的距離感を見つけることも大事なのではないかと思います。
HSPが人付き合いで消耗するときに考えることのまとめ

HSPが人付き合いで疲れてしまう理由とは、
相手からキャッチしたシグナルを、自尊心の低いフィルターを通して見てしまうため、ネガティブに捉えがちであること。
相手から得た情報を処理するときには、
ネガティブな結論に至る前に、それは事実だろうかと自問する。
相手に確かめてみる。
事が深刻になる前に環境を変える。
他の人との心的境界線の薄いHSPは、他の人との適度な心的距離感を探し見つけることを意識する。(ヤマアラシのジレンマ)
ということについて書きました。
これからも人付き合いで、心がすり減るように感じることがあることと思います。
でも、今まで無意識にたどっていた思考ではなく、意識を変えることにより心の消耗を少しでも軽くなっていただけたらと思います。
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